2018年9月24日月曜日

秋季彼岸会を終えて


 昨日、晴天のもと爽やかな秋の風を感じながら当山誓林寺の秋季彼岸会を勤修することができました。ご参集のみなさまとご一緒にお正信偈をお勤めし、その後、住職・若院がお取次ぎをさせていただきました。

 お聴聞を通して、阿弥陀さまの願いの中に私のいのちの意味と行き先を聞き受けていくとき、お浄土という世界は「あるか・ないか」という世界ではなく、「なくてはならない」世界になっていきます。大切な方が「仏さま」となって待っていてくれる世界として、私のいのちを導いてくださる世界として阿弥陀さまがご用意してくださった世界、それがお浄土でありました。そして、お釈迦さまがそのお浄土は「西方」にあるんだと示してくださったからこそ、私たちは沈みゆく夕陽の奥にお浄土を偲んでいくことができるのです。

 心豊かないのちの世界を私たちの上に開いてくださる「お浄土」という世界は、「阿弥陀さま」という仏さまは、これだけ聞いたら「分かる」というものではありません。一生涯をかけてこの身の上に聞かせていただき「仰いでいく」ものです。これからも、ご法縁の中でみなさまとご一緒にお聴聞してまいりたいと思います。

合掌

2018年9月5日水曜日

9月行事のご案内


法座のご案内です。

9月23日()午後1時半~3時頃まで
 誓林寺の秋季彼岸会
 をお勤めいたします。
 ・お勤め
 ・法話:住職・若院

 太陽が沈む西の彼方に、私たちのいのちの故郷、そして大切な方々が生まれて往かれた阿弥陀さまの国お浄土があるとお経さまには説かれています。
 お彼岸のご縁を通して、私たちのいのちの意味と行き先をご一緒にお聞かせいただきたいと思います。
 どうぞお誘い合わせてお参りくださいませ。


9月15日()朝8時から
 誓林寺の墓地清掃
 を行います。
 ※誓林寺に墓地をお持ちの方

 秋季彼岸会の前に、墓地をお持ちの方とご一緒にお墓の掃除をいたします。
 お墓をキレイにして、お彼岸をお迎えしましょう。


2018年9月の掲示板



 台風21号の上陸により、関西を中心に日本各地で大きな被害が出ましたこと、心よりお見舞い申し上げます。

あっという間に8月が過ぎ、気が付けば9月に入りました。今月は秋のお彼岸を迎えます。季節の変わり目、体調にはくれぐれも気を付けて参りたいと思います。

さて、今月の掲示板の言葉は、詠み人知らずのお詩です。今月迎える「お彼岸」の「彼岸」とは悟りの世界、つまり仏さまの国お浄土のことです。お浄土と言っても、薬師如来の東方浄瑠璃世界や阿閦如来(あしゅくにょらい)の東方妙喜国、毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)の蓮華蔵世界、そして釈迦如来の無勝荘厳国などいろいろあります。

けれども、春分・秋分を指して「お彼岸」と言ったときは、阿弥陀如来のお浄土、極楽世界を意味します。なぜなら、『仏説阿弥陀経』というお経さまの中に、
 「これより西方に、十万億の仏土を過ぎて世界あり、名づけて極楽という。」
と阿弥陀さまのお浄土の方角が示され、まさにそのお浄土のある方角、真西に太陽が沈んでいくのが春分・秋分だからです。

このお浄土は、私たちのいのちの帰りゆく故郷として、阿弥陀さまがご用意くださった世界です。ですから、今がお浄土参りの道中です。いつ終わっても必ずお浄土へ生まれることができる「南無阿弥陀仏」の道を歩ませていただいているのです。

一日一日を、「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」とお念仏申しながら、しっかりと、そして楽しみながら歩んでいきたいと思います。

合掌