昨日、晴天のもと爽やかな秋の風を感じながら当山誓林寺の秋季彼岸会を勤修することができました。ご参集のみなさまとご一緒にお正信偈をお勤めし、その後、住職・若院がお取次ぎをさせていただきました。
お聴聞を通して、阿弥陀さまの願いの中に私のいのちの意味と行き先を聞き受けていくとき、お浄土という世界は「あるか・ないか」という世界ではなく、「なくてはならない」世界になっていきます。大切な方が「仏さま」となって待っていてくれる世界として、私のいのちを導いてくださる世界として阿弥陀さまがご用意してくださった世界、それがお浄土でありました。そして、お釈迦さまがそのお浄土は「西方」にあるんだと示してくださったからこそ、私たちは沈みゆく夕陽の奥にお浄土を偲んでいくことができるのです。
心豊かないのちの世界を私たちの上に開いてくださる「お浄土」という世界は、「阿弥陀さま」という仏さまは、これだけ聞いたら「分かる」というものではありません。一生涯をかけてこの身の上に聞かせていただき「仰いでいく」ものです。これからも、ご法縁の中でみなさまとご一緒にお聴聞してまいりたいと思います。
合掌