いよいよ2018年最後の月となりました。これから冬本番、コタツから出られない日々になりそうですね。ここ長沢は南北に山があるため日の出が遅く、夕暮れが早いです。太陽の軌道が低くなるこの季節はより顕著になります。そのため、最近は午後3時過ぎになると太陽が山に隠れてしまって、急に気温も下がりだすのでなんだか1日が早く終わってしまうようでさみしい気持ちになってしまいます。おひさまの光がますます恋しくなる季節、今年やり残したことを片付けつつ、新年を迎える準備を進めて参りたいと思います。
さて、今月の掲示板の言葉は私の大好きな詩を紹介させていただきました。この詩は、童話作家の工藤直子さんが紹介してくださった野原に住むこねずみさんのおうたです。この詩に出会った瞬間に一目惚れしてしまいました。おでこからしっぽの先まで、おひさまのあたたかさを全身で受け止めている素直で可愛いくてあったかい詩です。
私たちは外へ外へとモノを求めていきます。けれども、太陽のぬくもりは遠く離れた宇宙まで取りに行かなくてもいいのです。なぜなら、そのぬくもりは今もう私のところまで届いているからです。こねずみさんのように、この身いっぱいに太陽の光を受け止めた時、おのずとぬくもりを感じていくことができるんですね。阿弥陀さまのぬくもりもどこか遠くに求める必要はありませんでした。「今」「ここ」に届いてくださっている「南無阿弥陀仏」のお念仏が阿弥陀さまのぬくもりのありだけでありました。そのありだけを全身で受け止めた時、おのずと阿弥陀さまの大きなお慈悲のぬくもりが感じられるのかもしれません。
「かずかぎりないいのちのなかから
ちっぽけなこのわたしひとり
みつけだして
おでこからあしのつまさきまで
おじひであたためてくれるのね
・・・・・・
あみださま
ぼく
ドキドキするほどうれしい」
私にはこんな風に聞こえてきました。お念仏のぬくもりをこの身に受けながら、心あたたまる1日1日を過ごしていきたいなと思います。
合掌