二月に入り立春を迎え、暖かい日も増えてきましたが、暦では春でもまだまだ冬を感じる今日この頃。寒暖差が身体に堪えますが体調には気を付けていきたいと思います。
さて今月の掲示板の言葉は、大阪の仏教詩人 榎本栄一さん(1903-1998)の詩です。浄土真宗に帰依されていた榎本さんならではの明るく前向きでしたたかなお言葉です。
以前ある先生が、「浄土真宗のみ教えをいただくということは、生涯をかけて阿弥陀さまが間違いないことを確認させていただくことだ」と仰っていました。阿弥陀さまが間違いないことを確認するということは、私が間違う人間だということを確認することでもありました。
思えば私の毎日はしくじりの連続であります。けれどもそれを見抜いてくださったのが阿弥陀さまでありました。「自分は間違わん」と思っていた私がしくじった。その度に「あぁ、そうでありました。私はしくじる人間でありました。」と気付かせていただく。それは悲しいことではなく、まことに出遇えた、「目があい」た姿でありました。なればこそ、「我にまかせよ」の「南無阿弥陀仏」のお念仏の声がよりたのもしく聞こえてくるのでしょう。
「またひとつ
しくじった
しくじるたびに
目があいて
世の中 すこし広くなる」
しくじっても、「おかげさまで世の中すこし広くなった」と受け止めていくことができたら、こんなに豊かな人生はないですね。そんな人生を歩ませていただきたいなと思います。
合掌